(12号掲載)
体育の時間にバスケットボールでパスが来ません。
こいつ下手くそだからってバカにされています。ぼくはどうしたらいいですか?
うまいやつらはベンチに帰ってきません。
小学校6年 男子
回答
大事なのはポジショニング
こんにちは。質問ありがとうございます!まさか小学生からの質問とは、このやうやうも広い読者に届いているようで、私としてもうれしいです。
体育の授業でうまいやつばかりがコートに立って、いつまでも交代してくれないんですね。それは悲しいですね。まず質問に答える前にいくつか聞きたいことがあります。Aさんは体育が得意ですか?もし得意であるなら、ちょっとバスケットボールの仕方を変えてみましょう。バスケットボールやサッカーなどの、比較的自由に動けるスポーツは「ポジショニング 」というのが重要です。ポジショニングは簡単に言うと、ボールとコートにいる全員がどこにいるかを考えて、自分がどこにいるべきかを意識するということです。超一流のスポーツ選手はコートを鳥のように上空から見ることができると言われています。そうやって全体の状況を理解して、自分がどこにいたらボールがもらえるか、敵はどこを狙っているのかを理解して防御できるのです。
もちろん、Aさんはコートを俯瞰(ふかん)して見るなんてできないのかもしれません。それでも大丈夫。ひとつだけコツをお教えします。それは、ボールから離れたところに移動することです。そのときに大事なのはボールとゴールを同時に見れるようなポジショニングと体の向きを意識してみてください。子供たちが慣れないスポーツをやると敵も味方もボールに集まって団子のようになってしまいます。そのときに一人そこから離れたところにいることで、味方からパスをもらいやすくなりますし、こぼれ球を取りやすくなります。
体育が苦手の場合はどう考えたらいいのでしょうか。これは判断が難しいですね。小学校6年生のころから中学生にかけて急にスポーツが得意になる人はいます。ですので、Aさんがもしスポーツが好きで、これからもバスケットボールやほかのスポーツをやっていきたいというのであれば、いま思うように活躍できなくても大丈夫です。中学生になったら部活動もありますし、これから自分なりに一生懸命がんばっていけばきっと伸びます。間違いありません。
こっそりと好きなことをやりましょう。
ぼくはスポーツはあまり好きじゃないんだ。部活動もきっとスポーツ部には入らないだろうというのであれば、難しいかもしれませんが、あまり気にしないことですね。もしAさんが勉強でなにか得意な教科があればそれを伸ばしていくことを考えたほうがいいと思います。勉強だけではなくて、なんでもいいです。絵が好きなら絵でもいいし、音楽でも、ゲームでもパソコンでも、不動産でも植物や昆虫でもいいと思います。きっとあなたが好きなものがこの世界には必ずあります。いまは無理でもきっと見つかります。
見つかってもそれに集中できないこともあるかもしれません。親や先生、もしかしたら大切な友達が「そんなくだらないことやってなんになる」「そんなことやってるの誰もいないぞ」などと言ってくるかもしれません。
そんなことを言ってくるやつは、完全に間違っています。しかし、間違っていてもあなたのことを思って言っているのも真実だったりします。あなたが大事に思っている人から理解を得られないのは辛いことです。そのときは、こっそりと好きなことをやりましょう。自分の部屋や、誰もいない時間にこっそりとやりましょう。それも無理そうなら、いつか大人になればきっと自分の好きなことができます。その日を楽しみに、そのときに自由に自分がしたいことを目いっぱいできるように、いまのうちに、いまできることをやりましょう。いまやれることは、勉強かもしれないし、体力づくりなのかもしれません。もしかしたら本を読むことかもしれません。
とにかく、自分がやりたいことがあるなら、それはぜったいにやるべきです。これはいまは分からないかもしれませんが、長いこれからの人生で、そのことがあなたの人生をきっと豊かにしてくれますし、支えてくれます。文化というのがこの世界にあるのはそのためです。がんばってください。
回答者 鹿屋在住の人生相談のプロ
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