(18号掲載)
四十歳女性実家暮らし、貯金がなく将来が不安です。
40代・女性
回答
質問ありがとうございます。今はいい年齢になっても貯金がない人が多くいると言われています。また、その人の状況(仕事や家族、現金以外の資産など)によって違うので一概には言えませんが、その前提で相談にお答えします。
まず大事なのはあまりネットなどの情報に振り回されないことです。癌などの大きな病気になると医者によってはまず「ネットの情報は見ないでください。」と患者やその家族に伝えるようです。ネットでの情報はそれが正しかったとしてもいわゆるN=1(分析対象者が1名)ってやつですので、その情報が自分に当てはまるとはかぎりません。
さらに言うと人は自分が見たいものだけを見てしまうものだし、ネットだけでなくテレビなど多くのメディアは人を不安にさせたり、恐怖をあおったり、猜疑心を生むようなものに価値があります。例えば、特にお金はなかったが、体が動かなくなるまで地味な仕事をして、子供たちも独立して、最後は身近な人たちに囲まれて死んでいく人のことはニュースとしては価値はありません。それよりも、年金はないか少額で、生活保護ももらえず最後はアパートも追い出された人が公園で一人死んでしまった。この方がニュースになります。巷のニュースなんてそんなものです。こういうものばかり見ていると、さらに不安や自暴自棄になり、変な投資や情報商材にお金をついやしたり、ストレスから買い物や飲酒などに走ることもあるかもしれません。そうなってしまっては本末転倒です。
将来(老後)のお金に対する不安についての一番手っ取り早い解決方法は「老後」をなくすことです。つまり老後に入らずにずっと働くことです。そのためには、自分が将来にわたって働きやすい環境や仕事を見つけることや、手に職をつけることが重要です。
お金の面だけでいうと、これもいたってシンプルな解決方法があります。それは「生活を質素にして、投資に回す」です。ここでいう投資で一番いいのは、個人で手数料がかからない(ノーロード)ネット証券に口座を開いて、インデックスにコツコツ毎月少しずつでも積立投資をすることです。ここでポイントなのはあくまでも個人で開設し、課税が少ない積立NISAです。金融機関やよくわからない営業マンからの金融商品などを買うことはおすすめしませんし、自分で個別銘柄を買って儲けようなんて欲をかいてはいけません。
さらにいうと、こちらの方がずっと大事なような気がしますが、自分への投資が大切です。例えば、上記で説明したようなNISAの投資についてのやり方は、勝間和代、山崎元、橘玲あたりの新書を一冊読めば書いてあります。こういうのも自分への投資ですね。
相談者さんはご実家暮らしということのようなので、住まいの心配はそれほどしなくてもいいのかもしれません。その分、老後をなくすために自分が少しでも長くやれる仕事や技術を研鑽したり、趣味やコミュニティなどを見つけ、それを維持するために時間とお金を使うこともいいかもしれません。大丈夫です。きっと人生はなんとかなります。
回答者 鹿屋在住の人生相談のプロ
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