私は鹿屋市在住の東京の会社に勤めているフルリモートの会社員である。東京の会社が成果物を求めるスピードは異常なほど早い。その上、クオリティの高いものも求められる。猛スピードでクオリティも高いなんて、本当に欲張りさん♡って違うか。当たり前にやれる人もいるのだろうけど、私はもちろん違う!胸を張って言うことではない気がするけれども違うったら違う。でも、私は真面目なので、会社に求められたら応えたい。という訳で、能力差を補うために活用しているのが、巷で話題の生成AIさんである。

 生成AIにうっかり「さん付け」してしまうぐらい、日頃の仕事ではたいへんお世話になっている。でも、生成AIさんに泣かされそうになった件があったことを皆さんにもお知らせしたい。ちなみに、生成AIさんは少しも悪くない。私のお願いした役割を果たそうとしただけである。

 それは、私が生成AIさんを相手にクレーム対応のロールプレイングをしたときのこと。念のため、ロールプレイングについて説明しておくと、状況を設定して、役割を決めて演じ、疑似体験することだ。特に営業職などは、様々なお客様に対応するため、お客様とお話しする状況を疑似的に体験して、解決策やより効果的な手法を考え、実際の営業に活かす。だから、定期的にロールプレイングは必要なのだ。私は、フルリモートで同僚が近くにいるわけではないから、生成AIさんにお客様の役割を演じてもらった。

 生成AIさんにロールプレイングをしてもらうときのコツとしては、クレーム先の方の性格を入力して、その人になりきってもらうこと。クレーム対応の練習だったので、私が最も当たりたくないような顧客の性格を入力してロールプレイングを開始した。ちなみに、私が生成AIさんに入力したのは、「感情ではなく理屈で話をしてくる、根拠のない謝罪を嫌う、データなど細やかなところを調べ上げている」というもの。これ社会人ならわかると思うけど辛いパターン。単に頭を下げても許してもらえないやつ。うっかりミスを許してもらえないやつー!!!

 で、どうなったのかというと、生成AIさんが私にこう言ってきたのだ。「あなたはそうおっしゃいますけど、あなたの会社は〇〇でしたよね、その点についてはどう思われるのですか」「謝罪の必要ありません、対応方法を教えてください。」「具体的にはどのようにしてくださるのですか」「この件に対して、今後の改善策も教えてもらえないと、安心してお願いできません‼」
もはやとんでもないモンスターを生み出してしまった。何を言っても詰めてくる。時間的な猶予もくれない。謝罪しても許してくれない。

 で、どうしたかって?パソコンをそっと閉じた…。いえ、閉じそうになりましたけれども怒られながら続けて、ようやく謝罪を受け入れてもらうことに成功。いや、最後に「今後、こういったことがあったら取引を考え直させていただきます!」と言われたから、本当は許してもらえていないような気がする。

 このようなタイプには、これ以上言っても何も出てこないなぁと相手が思うまで言われ続けるということがわかったロールプレイ。現実で対応することになったら精神がもたないので、ロールプレイの問答を活かすと言うよりは、クレームをいただかないように、日々丁寧に仕事をしようと決心したのであった。トラブルがないのが一番ですからね!

文・谷村 亜希子 (たにむー)

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