(13号掲載)
1.私の事情
私は元鹿屋市役所職員だ。鹿屋市役所の在籍期間は16年間。私にしては、まあまあ長く働いていたと思う。というのも、市役所に勤め始めて5年後の正月、大学の恩師から送られてきた年賀状には「まだ市役所に勤めているの⁉」と驚きを込めたコメントが記されていた。そう、私は恩師公認の「短期集中型」「熱しやすく冷めやすい」性格なのだ。
そんな私がなぜ市役所勤務が続いたのか。それは、単純に市役所の仕事が好きだったからとしか言いようがない。鹿屋市で暮らす人たちの夢をサポートするのは楽しかったし、市役所内外の皆様を巻き込みながらいろいろとチャレンジもさせてもらった。もちろん「働く」ということは、一筋縄でいかないことも多いから、楽しいことばかりではなかったけれども、市役所職員という仕事は、トータルでやりがいのある面白い仕事だった。
そんな私だったが、2016年3月に市役所を辞めて東京に飛び出した。東京での冒険の始まりだ。公私ともに初めましての人脈を紡ぎ続け、新しい仕事に環境、チャレンジの連続だった。友人も増えた。都会も楽しいよね。
しかし、今年の5月に東京から鹿屋に帰ってきた。東京での冒険と帰ってきた理由は、機会があればまた書こうと思う。
2.フルリモートという働き方
そして現在はというと、東京の会社で働き続けている。フルリモートの営業職という働き方だ。今の会社は全国各地にお客様がいるので、出張が多いという特色があるが、出張以外であれば、東京にいたときも週に1回程度会社に出勤すれば事足りていた。PCとネット環境さえあればどこでも働ける。元々そういう働き方だった。だから、フルリモートだからって働き方に変わりはない。
そういえば、フルリモート勤務の一般的な誤解があると思うので、真実を皆さんに知らせたい。会社に通わないから、上司と会わないから、のんびりしているんでしょ!って思われているかもしれないが、まったく実情と異なる。オンライン会議、お客様とのオンライン商談や打ち合わせ、納期のあるプロジェクトや制作物、ほかにもポンポン飛び込んでくる新規の仕事。東京の仕事量やスピードというのは、明らかに日本では異質の忙しさだ。私の上司も、会社への通勤時間がもったいない、そんな時間があるならば仕事をしてほしいと実際に言ったくらいだ。通勤時間がもったいない、そんな考え方もあるんだねってこれを読んでいる皆さん、思いましたよね?私も思いました(笑)
東京の時間と鹿屋の時間、2つの時間軸で過ごしている私の日々徒然のお話し、今後もお付き合いいただければ嬉しい。では、また次回お会いしましょう。
文・谷村 亜希子 (たにむー)
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